--- Ending 01 --- Persephone: …幾日も、幾夜も、この庭の手入れをして過ごしたわ…もっとも、ここでは昼夜の区別なんてなかったけれど。まだ枯れずに残っていたのね。 Hades: …ペルセポネ、その… Persephone: ケルベロス!会いたかった… よしよし、お利口さんね。 Hades: …すまなかった。詫びる言葉もない… Persephone: ハデス… ずいぶん疲れた顔をして。\nでも、あなたが謝るべき相手は私だけではないはずよ。 Hades: わかっている… だが… なぜ戻ったのだ?\nオリュンポスに… おまえの母御に事のいきさつが\n知れたら、この冥界は、ただでは済まぬ… \nそうなれば、たとえゼウスでも手の打ちようがない。 Persephone: 私に考えがあるの。ただし、\nあなたとザグレウスにも、協力してもらいますからね。\nそれとも、今来た道を引き返したほうがいいかしら? Hades: 考えだと?連中を招いて、アンブロシアでも\n振る舞うつもりか?ペルセポネ、さすがのおまえにも、\nひとたび切れた家族の絆を結び直すことはできぬ。 Persephone: ええ、あなたの言うとおりよ。私だけでは無理。\nだから、あなたに協力をお願いしているの。 Hades: …おまえが望むならば、\nいかなることにも応じる所存だ。 Persephone: なら、まずはザグレウスと話を。 Hades: ...*うむ*。ザグレウスよ、すでに承知と心得るが、\nペルセポネは、この冥界の王妃だ。\n御前では、礼を欠くことのなきよう。 Zagreus: 父上に名前で呼んでもらえるなんて!なんとも言えない気持ちです。これが父上の言う、「礼節」というものの作用ですか? Persephone: ふたりとも、やめて!\nハデスも、せっかくの機会を台無しにしないで。\nもっと素直に向き合ってちょうだい。\n私のことではなく、自分のことを話すの。 Hades: …ザグレウスよ。私はたしかに、おのれの苛立ちを\nおまえにぶつける嫌いがあった。気長に見守ってやる\nこともせず、おまえの判断を頭ごなしに否定することも\n常であった。みずからの誤った判断を棚に上げ…\n弁解の余地もない。許しを乞うつもりもない。 Zagreus: 母上について嘘をついたことは、謝ってくれないん\nですか?父上の短気も、怒りのはけ口にされることも、今ではもう慣れっこです。もちろん腹は立ちますけど。\nでも… 父上は、嘘だけはつかないと思っていた。 Hades: おまえの母親は、望んで冥界へ赴いたのではなかった。\nその後この地を去った際も、その意志は固かった。私も\nわが元妃は冥界とも、オリュンポスとも、関わらぬのが幸せと考えたのだ。結果ふたりを欺くこととなり、\n私も懊悩した。だが、こうするよりなかった… Zagreus: 物心ついた頃から、その“懊悩”のはけ口にされつづけた\nほうの身にもなってもらいたいですが… そういうこと\nなら、もっと早く事情を知りたかった。それで…?今後\nはどうすれば?父上の所領で暴れるのが日常になって\nしまって、急にやめるとなると調子が狂います。 Hades: その件だが… おまえがわが所領を“荒らし回る”ことで\n報告に上がらぬ抜け穴を把握できるのは事実だ。\n脱出不能の状態を保つことはこの冥界を冥界たらしめる\n上での最重要事項。今後も脱出を試みてはもらえぬか?\n私のためとは言わぬ。この冥界と、王妃のためだ。 Persephone: ザグレウス、あなたがこれまでどおり\n脱出に励んでくれれば、冥界では\n特に変わったことはないという体裁も保てるわ。 Zagreus: 仮に俺がそれを承諾したとして…\n地上に出たら、そこにはやっぱり父上が\n待ち受けているんですか? Hades: 息子よ、互いに腹を割って話したとはいえ、\n今後私が手加減するなどとは、ゆめゆめ思わぬことだ。 Zagreus: じゃあ、俺はこれからも、\n敵をなぎ倒しながら地上を目指して、\n最後は自分の父親を何度も殺す… と。 Hades: そのとおりだ。…前半についてはな。 Persephone: それと、地上にいるあいだに、私の住まいのお手入れも\nお願いできるかしら?お庭の植物のお世話が\nできないのが、気がかりで。あの場所も、できるだけ\nきちんと保っておきたいの。またいつ、ここでの\n暮らしに耐えられなくなってもいいように! Zagreus: ハハハ… わかりました、やってみます。 Persephone: できるかぎりでいいのよ。さて。私もいろいろと\nやることがあるし、お互い、忙しくなりそうね。\nそうと決まったら、さっそく仕事にかかりましょうか? Zagreus: …あれからまだ、ほんの数日。でも、今のところ万事順調だ。母上と父上はまたいっしょに暮らすようになって、俺も新しい友人ができた。しかも、こんな立派な肖像画まで手に入るなんて… めでたしめでたし、だな! --- Flashback 05 --- Storyteller: *しかしひとつだけ… 王子には見覚えのない\n筆跡と調子でつづられた書き付けがあった。* Persephone: *ハデス。もう耐えられません。死ぬことになっても\nかまわない。私は出ていきます。オリュンポスには、\n戻りません。この世界に私の居場所があるなら、\nきっと、天界と冥界の狭間のどこか。ささやかな\n庭のある、海辺の地でしょう。ケルベロスのこと、\nよろしくお願いします。* Storyteller: *こうして冥界の王子ザグレウスは、みずからの母が\nしたためた秘密の手紙の内容を知ったのだった。* Zagreus: 「みずからの母」… ?ってことは… \nこの「ペルセポネ」が、俺の…?でも父上は、\n俺の母親はニュクスだと… 父上もニュクスも、\n俺をずっとだましてたのか…! Storyteller: *…。\nこうしてザグレウスは、厳重に隠匿されてきた、\nみずからの出自の真相を知ったのだった。\nそれは、完全なる偶然のできごとであった…* --- Duo - Achilles and Persephone (1) --- Persephone: …英雄アキレウス!この館の近衛兵を務めてくださっているそうですね。お目にかかれて光栄です。\n何かいさかいが起きても、あなたがいれば安心ですね。聞けば、息子に武術の指南をしてくださったとか。 Achilles: さようにございます。ご子息は、じつに才能あふれる\n弟子でございました。その立派なご成長ぶり、\n女王陛下にもご覧に入れたかった… Persephone: 今こうして、立派に成長した姿を見られるだけで、胸がいっぱいです。私がオリュンポスで暮らしていた頃から\nあなたは地上で勇名を馳せていましたね。あなたの\n伝説は、今も広く語り継がれていることでしょう。 Achilles: さあ、どうでしょうか… もったいないお言葉です。 --- Duo - Nyx and Persephone (1) --- Nyx: …女王ペルセポネ、ご帰還を、長らくお待ち申し上げておりました。こうして再会が叶ったこと、光栄の至りに存じます。 Persephone: ニュクス、あなたとは、堅苦しいことは抜きにする\n約束でしょう?私も、あなたにまた会えてうれしいわ。\n地上での暮らし… 昼間は冥界とはずいぶん\n様子が違ったけれど、夜になると、この館で\nあなたと過ごした時を懐かしく思い出したものよ。 Nyx: 心楽しく過ごした時を? Persephone: ええ。それ以外の時のことは、\n思い出さないようにしているもの! Nyx: ご帰還を歓迎いたします。冥界での暮らしに\n再度適応するには、困難も多数伴うでしょう。 Persephone: 地上では、誰の力も借りずに家まで建てたのよ?\nたいていの困難なんて、苦にならないわ。\nあなたもよく知っているでしょう? --- Duo - Thanatos and Persephone (1) --- Thanatos: ペルセポネ女王陛下、よくぞご帰還されました。\n当館にとって、この上ない慶事。館での生活で\nご不自由があれば、何なりと私にお申しつけを。\nすぐに対処いたします。 Persephone: ありがとう、タナトス!では、何かあれば、\nお願いしますね。それにしても、\nすっかり大きくなって!私がいないあいだも、\n息子の面倒を見てくれていたんでしょうね。 Thanatos: 女王陛下のご子息は… 自立性の極めて高い方です。\nとはいえ、必要とあらばお力になれるよう、\n常に心掛けてまいりました。\n…失敬、そろそろ、地上での任務に戻らなくては。 --- Duo - Thanatos and Persephone (2) --- Thanatos: …もったいないお言葉、痛み入ります。ご子息と私は、\n幼少の時分より親しくさせていただいておりましたが、\nこたびの試練を共に切り抜けたことで、その絆は\n切っても切れぬものとなりました。 Persephone: あの子は私より、他者の本質を見抜くのが\n上手みたいね。あなたが働き者なのは、\n一目見ればわかります。でも、どうか無理だけは\nしないで。息子とも、お互いを気遣いながら、\n仲よくしてもらえるとうれしいわ。 Thanatos: 仰せのままに、女王陛下。 --- Duo - Dusa and Persephone (1) --- Dusa: あの… ペルセポネ様?お目にかかれて、光栄です。\n私のことは、どうぞ、デューサとお呼びください!\nこの館の使用人で… 身の回りのお世話をさせて\nいただきます!なんなりと、お申しつけください! Persephone: デューサ、こちらこそ、会えてうれしいわ。この館も\nすっかりきれいになって、以前とは見違えるようだと\n思っていたの。あなたのおかげだったのね。 Dusa: うれしいです…!私、がんばります!! --- Duo - Orpheus and Persephone (1) --- Persephone: …それにしても、かの有名なオルフェウスが\nこの館付きの楽士を務めてくれるなんて…!音楽に\n関しては、ハデスと私は好みが共通しているのです。\nこれからも、どうぞよろしくお願いしますね。 Orpheus: 女王陛下の御前にて拙き歌を披露させていただけること\n光栄の至りにございます。それにても、女王陛下のお姿見れば見るほど、ご子息と似ていらっしゃる。\n王子の器量は、母君譲りでいらしたのですね。 --- Duo - Megaera and Persephone (1) --- Megaera: 若君を足止めする務めを、私が完璧にこなしていたら、\n女王陛下との再会は叶いませんでした。この件に\n限っては、おのれの無能さを悔いてはおりません。\n陛下にも、その旨、ご承知おきいただければ幸甚です。 Persephone: メガイラ監督官、あなたにそう言ってもらえると、\n私もうれしく思います。あなたは私が…\n“一時休職”していたあいだに、本当にたくさんのことを成し遂げましたね。ニュクスとハデスからの\n信頼が篤いのも、うなずけます。 Megaera: もったいないお言葉です。ひさびさの館では、\n不慣れなこともございましょう。私でお力になれる\nことがあれば、いつでも、なんなりとお申しつけを。 Persephone: あなたも、私の息子に迷惑ばかりかけられて、\nさすがに耐えられなくなったら、\n遠慮せずに私に相談してちょうだいね。 --- Persephone First Meeting --- Persephone: 誰…?こんなところを通りかかるなんて…\nここは私有地です。無断での侵入は許しません。\n何者ですか?名乗りなさい! Zagreus: あなたは… ペルセポネ、ですね。\n自分は、ザグレウス… おそらく、あなたの息子です。 Persephone: …なんですって!?よくもそんなことを…\n出ていきなさい!さもなければ、\n力ずくで追い出します! Zagreus: 待ってください!じゃあ、やっぱりあなたが…?\n俺を憎んでるなら、それでいい。でもせめて、\nひとつ答えてください。俺は長年、あなたの存在すら\n知らなかった。なぜ息子を捨てて出ていったんですか。 Persephone: あなたは死んだはず…!その燃え盛る両足… その炎は、あなたが生まれてまもなく消えた… なのに今、こうして目の前に… いったいどういうことなの…? Zagreus: 死んだ…?それは、“永遠の死”、ということですか?\n俺はこのとおり、生きています!まさか…\nあなたも俺の存在を知らなかった…? Persephone: “ザグレウス”… あのひとは、あの名前を、そのまま…?まさか… 私の息子が、生きていたなんて…\nああ… 運命の三女神は、なんて残酷なの!? Zagreus: …そんなわけで、俺があなたに会いにいかないように、父上はあの手この手で妨害してきました。でも、ついに父上を倒したんです。父上は最後に、あなたへの伝言を頼んできた。「ケルベロスは息災だ」と。 Persephone: そう… あのひとが、そんなことを… ザグレウス、\nひとつ聞いてもいいかしら。あなたはいったい、\nどうやって私を見つけたの?遠路はるばる…\n本当に信じられないわ。ザグレウス…? Zagreus: …大丈夫です、たぶん、ちょっと疲れが出ただけで…\n地上の気候に、慣れていないもので… Persephone: …いえ、そうじゃないわ。あなたは…\nここにはいられない。ここにいてはいけないのよ。 Zagreus: 俺を… 追い返すんですか…?なぜ、そんなことを… Persephone: 運命の三女神の、残酷な仕打ちよ。ザグレウス、\nあなたは父上と同じように、冥界から離れられない\n運命… だから今は、ここでお別れです。\nあなたが生きていると知って躍った私の心は、\n再び離ればなれになる悲しみに、砕けるのね… Zagreus: …また来ます。母上を見つけたと伝えれば… 父上も… 地上へ戻ることを… 許してくれるかもしれない。 Persephone: あのひとに伝えて。私もそう望んでいる、説明を\n求めている、と。あなたの父上が… ニュクスまでもが…\nあなたが生きていることを、なぜ私に隠していたのか。\nオリュンポスの神々ならともかく、あのふたりまで、\n平気でひとを欺くなんて… Zagreus: はい、必ず… ダメだ、もう限界です… Persephone: ステュクスの流れに乗れば、冥界へ戻れるわ。\nさよなら、私のザグレウス… 必ず戻ってきて\nくれるわね?私はここで、いつまででも待っています。\nいつかまた、きっと会いにきてちょうだい。 --- Persephone Meeting 02 --- Persephone: あなたがまたここへ戻ってくるように、運命の三女神に願ったの。でも、彼女たちの名を軽々しく口にするのは\nよくないわね… 地上への旅は、どうだった? Zagreus: 父上は、まったく手加減してくれませんでした。\n母上が去ったあと、なぜ迎えをよこさなかったのか、\n満足な説明もなかった。結局何もわからずじまいです。\nでも、母上にもう一度会いたくて… Persephone: 私もよ。さあ、まだ時間があるうちに、\n話をしましょう。またすぐに、\nお別れしなくてはいけなくなるかもしれないもの… Zagreus: 俺が知りたいのは、あなたと父上のあいだに\n何があったのかです。なぜ、ここでひとりで\n暮らしているんですか? Persephone: 冥界での暮らしに、耐えられなくなったの。複雑な\n事情でオリュンポスを去って、あなたの父上と暮らす\nことになった。とても心穏やかではいられない体験\nだったわ… 館のみんなは温かく迎えてくれたけれど、\n私はいつも、自分は“よそ者”だと感じていたの。 Zagreus: その気持ち、俺にもわかります。でも、あなたは冥界にとどまって、息子までもうけた。館の者に話を聞けば、母上のことを悪く言う声は一切聞こえてきません。ひょっとして… 父上から、酷い扱いを受けた、とか…? Persephone: あなたの父上は気難し屋ではあるけれど、私にはいつも\nやさしかった。すぐに打ち解けて、よい関係を築いて\nいたし、ときにはそれ以上と言ってもよかった。でも…\n子どものことで、私はとても悩んだの。地上で暮らす者\nが生んだ子は、冥界では生きられないから… Zagreus: 冥界では生きられない…?誰がそう言ったんです?\n運命の三女神ですか? Persephone: 運命の三女神の定めだと、あなたの父上とニュクスが\n言っていたわ。それでも、私はあきらめられなかった。\nだけどあなたを死産して… 耐えられなくなって、\nあの館から逃げ出したの。以来、ここで暮らしてきた。\n冥界からも、オリュンポスからも、身を隠して。 Zagreus: …でも、父上は、どうして嘘を…?\n母上が邪魔だったなら… 息子がいらなかったなら…\n他にいくらでも…方法が… Persephone: それは、私にもわからないわ。大変…!\nもう時間切れのようね。またお別れだなんて…\nああ、ザグレウス… しっかりして…! Zagreus: …すみません… そろそろ、限界のようです… Persephone: あなたが今、口にしたその疑問、ハデスに\n尋ねてちょうだい。どうして私に嘘をついたのか。\n私も、そのわけを知りたい。…またしばらく、\nお別れね。私はここで、あなたを待っているわ。 --- Persephone Meeting 03 --- Zagreus: 俺が生きていることを、父上が黙っていた理由が\nわかりました。父上は、嘘をついたわけではなかった。\n少なくとも、本人はそう言っています。 Persephone: でも… ハデスは、あなたが生きて生まれてくることは\nないと言ったわ。でも、あなたはこうして生きている。これのどこが、嘘ではないの? Zagreus: 父上も、俺は冥界で生きられないと思い込んで\nいたからです。運命の三女神は、父上を冥界の君主に\n任命した。父上は、その代償として、世継ぎを\n持てないと思い込まされていた。俺が無事に\n生まれて育つことなど、ないと思っていたんです。 Persephone: でも… あなたはこうして生きているわ。\nそれは本当にうれしいことだけれど、\n本来ならば運命の三女神の定めは絶対で、\n彼女たちが間違いを犯すことはないはずよ。 Zagreus: ニュクスが命を吹き込んでくれたんです。その後俺の\n養母にもなってくれた。彼女は運命の三女神の母親\nなので、何か取り引きをしたのかもしれませんが、\n詳しくは教えてくれませんでした。俺の蘇生に時間が\nかかって、その間にあなたは去ってしまった… Persephone: 私が冥界を脱出できたのも、ニュクスのおかげ…\nだからきっと、あなたの説明どおりなのでしょうね。\n私が死産した子を生き返らせて、育ててくれたなんて…\nその子が成長して真実を知り、父親に背いてまで私を\n訪ねてくれなかったら、私は知るよしもなかった… Zagreus: でも、父上とニュクスがあなたに迎えを\nよこさなかった理由は、いまだにわかりません。\n…ひとつ、聞いてもいいですか?もし…\n俺が無事に生まれて、生きていると知っていたら…\nあなたは… 冥界に戻っていましたか? Persephone: …たったひとりの、大切な子どもに会うために?\nあなたが生きているとわかっていたら、\nもう一度地獄の底へと続く道を引き返して、\n会いに戻ったでしょう。考えるまでもないことよ。 Zagreus: …もし… 父上が… それを、望まなかったとしても…? Persephone: 望まない…?私がハデスのもとへ戻ることを?\nそれとも、あなたに会うことを?\nザグレウス…!大変… 無理をしすぎたのね…\n今の質問は、どういう意味なの…? --- Persephone Meeting 04 --- Persephone: また会えてよかった… 前回あなたと話してから、\n嫌な憶測ばかりしてしまって。私が冥界を去る直前に、何があったのか、考えていたの。\nひょっとしたら、ニュクスとハデスは、\n私が邪魔になったんじゃないか、って… Zagreus: それは… ないと思います。母上があのふたりと\n過ごした年月がどれぐらいだったか、俺は知りません。\nでも、その間、ふたりには心を許せると感じましたか? Persephone: ええ。心を許せると感じるぐらい、長い年月を、\n共に過ごしたわ。それでも、他者を信用しすぎるのは\n危険だということも、私は承知している。欺かれた\n可能性だって、まったくないわけではないもの。 Zagreus: たしかに、いまだにふたりは、すべてを包み隠さず\n話してくれませんしね… でも、何か事情がありそうな\n気がするんです。父上とニュクスが母上のことを\n話す様子はまるで… 母上を気遣っているようで… Persephone: まあ… ふふふ… だとしたら、ふたりとも\nずいぶん回りくどい表現をするのね。\nそれはそうと… あなたは私に会いにくるたびに、\n父上を倒さなくてはいけないの? Zagreus: はい。思ったんですが… ひょっとしたら父上は、\n母上を守ろうとしているんじゃ…?\nそういう可能性は、ありませんか? Persephone: 私を守る?どういうこと?見てのとおり、\n私はちゃんと、ひとりで生きていけているわ。 Zagreus: 母上は… オリュンポス出身ですよね?でも…\nオリュンポスの神々は、誰も…\nあなたがここにいることを… 知らないようで… Persephone: 待って。あなたはどうして、\nそんなことを知っているの?\nザグレウス…?はぁ… またお別れね… --- Persephone Meeting 05 A --- Persephone: ザグレウス、あなたはオリュンポスの一族と、\nどのくらい深い仲なの? Zagreus: 今ではもう、かなりよく知った仲です。\n父上の館を初めて出たときから、アテナや、ゼウスや、\n他の神々とも、何度もやりとりしてきました。ここへ\nたどり着けたのも、彼らの協力があったからです。 Persephone: なんですって…?じゃあ、彼らにこの場所が\n知れてしまった、ということ…!? Zagreus: いえ、大丈夫です!彼らは、俺が脱出を計っているのは\nオリュンポスの山頂で彼らの仲間入りをしたいからだと\n思っています… たぶん。\n少なくとも、大半の面々はそう信じているはずです。 Persephone: でも… ハデスは知っているの?\nオリュンポスの神々が関わっていることを… Zagreus: はい。ニュクスもです。そもそも、オリュンポスの神と\n俺を引き合わせたのはニュクスで、彼らの助けが\nなかったら、俺は冥界から脱出できなかったでしょう。 Persephone: じゃあ、ニュクスとハデスは、見解が食い違って\nいるのね。オリュンポスの神々はあなたに手を貸して\nいるけれど、私がここにいることは知らない… Zagreus: そういうことになりますね。ニュクスと父上は、\nなんとかお互いに折り合いをつけて、うまくやって\nいるようです。でも、俺が実の母親のことを知って、\nあなたを探しはじめると、父上はそれを阻もうとした。\nだけどニュクスは、協力してくれました。 Persephone: ハデス… 本当に馬鹿なひと!\nいったい何を考えているのかしら!\nもしかしたら、あのひとは本当に、私を…\n“彼ら”から守ろうと…?まさか… そんな… Zagreus: 父上は… そのつもりなのでは?\n俺も… オリュンポスの一族と知り合って、\n理解しました… 彼らの怒りに触れると…\n取り返しのつかないことに… なりかねないと… Persephone: 執念深いのは、オリュンポスの一族のお家芸よ。\n彼らが関わっているなら、ハデスとニュクスの行動にも\n納得がいくわ。私が山に帰らないのも、理由があっての\nこと… でも、そろそろ時間切れのようね。続きは、\n今度訪ねてくれたときにしましょう。 --- Persephone Meeting 06 --- Persephone: 私は、オリュンポスでの暮らしに耐えられなかった…\nどなり合ったり、見栄を張ったり…\n一方的に娘を抑えつける母親にも、うんざりだった。\nあんなことがなくても、いつか自分で\nあの山を去っていたでしょう。 Zagreus: “あんなこと”とは、父上があなたをさらって、無理やり冥界へ連れ去った件ですね?オリュンポスの神々にそのことが知れたら… 想像するだけで、恐ろしい… Persephone: だからあのひとは、いまだに私を守ろうとしている。\n本当に馬鹿なひと… 私をオリュンポスから\n連れ去ったのは、あなたの父上じゃないのよ。\n事情はもっと複雑で、私も、山を去ることに異存は\nなかった。冥界で、ハデスと暮らすことを望んだの。 Zagreus: じゃあ、実際に母上を連れ去ったのが誰なのかは…\n今は聞かないでおきます。要するに、あなたは\n父上と暮らすために、駆け落ちしたんですね?\nぶしつけを承知で聞きますが… そんなことをすれば\n大変なことになると、想像できませんでしたか? Persephone: 若いと、つい、後先考えずに行動してしまうものよ…\nあなたの父上のことは、会う前から噂を聞いていたわ。\n肖像画を見て、憧れていたの… 会って間もない頃は少し\n気まずかったけれど、無愛想なところが、かえって\n誠実そうだった。弟たちよりずっと好感が持てたわ。 Zagreus: つまりあなたは… オリュンポス山をひそかに抜け出し\n冥界で冥王神と暮らす道を選んだ…\nそして、オリュンポスの神々は…\nいまだに、その事実に気づいていない…\n今後、もし気づかれたら… どうなると思いますか? Persephone: …オリュンポスとあなたの父上とのあいだに、\n戦が起きるでしょうね。特に、これだけの年月が\n経って、これだけのことがあった今、彼らに知れたら…\n彼らはかつて、親であるティタンを亡き者にした。\n私たちも同じ運命をたどりかねないわ。 Zagreus: なら… 父上も母上と同じことを考えたとしても…\n納得です。母上をここに… かくまっておくことだけが\n戦を防ぐ、唯一の方法だと… Persephone: あなたの父上は、狡猾で… でも、ひたむきなひとよ。\nそんな考え方をしても、不思議ではないわ。\nああ、ザグレウス… 私は、とんでもないことを\nしてしまった… --- Persephone Meeting 07 --- Persephone: ザグレウス… また会えて、本当にうれしいわ…\nでも、私を訪ねてくるのは、これで最後に\nしてちょうだい。あなたと私、両方の安全のためよ。 Zagreus: …何を言うんです!オリュンポスの神々に\n知られることを、恐れているんですか?\n結局母上も、父上の考えに同意ということですか!? Persephone: ええ、そうよ。こういうことに関して、\nあなたの父上の判断は往々にして正しい。それに…\n何もかも私の身勝手な行動が引き起こしたこと。\n私のせいで、オリュンポスと冥界の神々の間に、\n大きな溝ができてしまった… Zagreus: じゃあ、オリュンポスを去らなければよかったと?\nそれなら俺が生まれることもなかった。\nそのほうがよかったということですか?\nそもそも、彼らは何も気づいてない。\nどうして急に、そんな心配をするんです。 Persephone: 私が冥界から逃げたときのように、あなたもニュクスの\n力で姿を隠してもらっているのでしょう。でも、彼女の\n力だって、絶対ではない。ここを訪れるたびに、\nあなたは危険を冒しているのよ。小さな過ちひとつで、\n私の居場所もあなたの嘘も、彼らに知られかねない。 Zagreus: なら、いっしょに帰りましょう。あなたが冥界を出た\nのは、誤解が原因だった。俺だって、何度も倒れながら、\n必死でここまで来たんです。いまさら引き下がる\nなんて… 母上と別れるなんて、嫌です!どうして\nそんな、突き放すようなことを言うんですか。 Persephone: …私は、行けないわ。ハデスや、他の神々とのあいだに起きたことを思うと、とても考えられない。\nそれに、私がハデスやあなたといっしょに冥界で\n暮らしていることを、オリュンポスの神々に知られたら\n事態はさらに悪化しかねない… Zagreus: じゃあ… ここに残るんですか…?\n俺が今死んで、冥界に戻されたら…\nその後は、たったひとりで… こんな辺鄙なところで…\n庭の手入れをしながら… 永遠に暮らすんですか…? Persephone: あなたは、多くの犠牲を払って私に会いに来てくれた。\nあなたとの再会は、何にも勝る幸せよ… でも今は\nここが、私の居場所なの。私のためと思って、ここを\n訪ねるのは、これで最後にしてちょうだい。あなたは\n私の、大事な息子よ… どうか、元気で… --- Persephone Meeting 08 --- Zagreus: 母上、俺は納得していません。父上の判断は正しいと、\nあなたは言った。でも母上も、自分で判断を下せる。\nきっと方法があるはずです。母上と父上だけでなく、\n他の神々との関係も修復する方法が、あるはずです! Persephone: …あなたのその頑固さは、父親譲りね。\nもう一度言うわ。あなたがここへ来ると、\nあなたの大切なものすべてに危険が及ぶのよ。\nそれに… Zagreus: なんですか?はっきり言ってください。 Persephone: …私は、ここでの暮らしが気に入っているの。今日までひとりでやってきたし、あなたの父上にも、冥界を\n治める務めがある。父上と私が、その昔、お互いに\n抱いていた気持ちは… 時の流れとともに、薄れていく\nものなのよ。あなたにもいつか、わかるときが来る。 Zagreus: そんなもの、わかりたくもない!父上はまだ、\n母上を愛しています!それに、父上は母上にちゃんと\n謝らないといけないんだ。そればっかりは、\n俺が代わりにできることじゃない。\n母上と父上、ふたりにしかできないことです。 Persephone: あのひとがまだ、私を愛している…?\nどうしてあなたに、そんなことがわかるの? Zagreus: それは… 父上の息子だからです…!でも… 俺がいくら言ったって… 意味がないことぐらい… わかります。待っていてください。必ず… 母上が納得する証拠を… 見つけてきますから。 Persephone: ザグレウス… 証拠なんていらないわ。だからどうか、\n早まったことだけはしないで。私たちはみんな、\nみずから決断して、その結果を生きていくしかないの。\n私は無事に暮らしているし、ひとりの生活に満足して\nいる。それで納得してもらえないかしら…? Zagreus: いえ… 納得できません。だって… 俺たちは、どこまで\nいったって、家族なんだ… 自分たちの抱える問題に\n向き合わずに… 永遠に逃げつづけることなんて…\nできない!お互いのために… できることは\nなんでもするんだ…! Persephone: まあ… ザグレウス… --- Persephone Meeting 09 --- Persephone: …あの館に残してきたもので、何より恋しいのは、\nケルベロスよ。でも、今でも懐かしく思い出すものが、\n他にもたくさん。光の差さない環境は肌にやさしくて、\n地上のように寒くもなかった。ニュクスと、彼女の息子\nたちも… 地上とはまるで違ったけれど、それでも… Zagreus: …父上の寝室に入りました。同じマントが何枚も整頓\nされて並んでいるだけで、何もない部屋でした。ただ…\nベッドの脇のテーブルに、母上の肖像画が飾って\nありました。父上が「わが女王」と呼んだ、赤い月桂樹\nの王冠を被ったあなたが描かれていました。 Persephone: それは、冥界に連れていかれてすぐにあつらえて\nもらった衣装ね。普段、着慣れている衣とは\nずいぶん違ったわ。ハデスはどうして、\n私の肖像画を、いまさらまた飾る気になったのかしら。 Zagreus: “また飾った”わけじゃありません。俺は父上の寝室に\n無断で入りました。わかりませんか?あの肖像画は、\n母上が冥界を去ったあとも、ずっとあそこに\n飾られていたんです。どうしてだと思いますか? Persephone: …ハデスがまだ、私を愛しているから。\nそう言わせたいのね? Zagreus: 母上は、父上を愛していましたか? Persephone: 私はただ、オリュンポスから逃げたかった。無理やり\n連れ去られたのは事実だけれど、私も抵抗しなかった。\nゼウスは私の気持ちを知っていて、便宜を図ってくれた\nのね。ふたりで暮らすうち、私もハデスを愛するように\nなったわ。彼はいつも、私の自由を尊重してくれた。 Zagreus: 父上と… 話してもらえませんか…?\nせめて… ケルベロスやニュクスに…\n会いにくるだけでも… オリュンポスの神々のことは…\nきっと、何か策が見つかるはずです… Persephone: …私にとって、オリュンポスはもう、過去のもの。\n冥界も、今となっては、私の帰れる場所とは\nとても思えない… --- Persephone Returns Home 01 --- Zagreus: 母上… 何をしているんですか…? Persephone: ザグレウス!入れ違いにならなくてよかった… 本当は、驚かせようと思ったのだけど… Zagreus: 驚かせる?いったい何を… Persephone: ちょうど、出発するところだったの。\nあなたの暮らす場所へ…\nケルベロスと、ニュクスと、あなたの父上のもとへ。 Zagreus: …本当ですか!?冥界に戻ってくれるんですか! Persephone: ええ。あと少しで荷造りが済むから、手伝ってくれる\nかしら?細々とした物が、まだ少しだけ残っているの。\n急げば、ふたりでいっしょに帰れるわ。\nあなたの“いつもの帰り方”は、母親にとっては、\n見ていて心地のいいものではないもの。 Zagreus: いっしょに…?でも、どうやって…\n俺も、そこまで考えていませんでした。 Persephone: とある“知り合い”が、館まで運んでくれるわ。 Persephone: 忙しいなか、わざわざ来てもらったのよ。\nお待たせしては悪いわ。さあ、急いで! Zagreus: ふぅ… まだ生きてる… どうして… Persephone: 私たちは今、ステュクス川の流れに乗っている… 生者と死者の国の、境にいるのよ。 Zagreus: なんだか、信じられないな… Persephone: 私もよ。胸がどきどきする… 舟で川を下る旅は、\n“もう引き返せない”ということを、\nつくづく感じさせられるわね。 Zagreus: まったくです… それにしても、母上とはまだ、\n出会って間もないのと変わらない。\n聞きたいことが、山ほどあります。 Persephone: 話をする機会なら、これからいくらでもあるわ。\n今は静かに黙って、最期の旅をする死者を\n装いましょう。 --- Persephone Boat Ride 02 --- Zagreus: …いつも無理やり帰されるので、普通に入り口から\n入ったことがなくて。ここは、どうすれば…? Persephone: 大丈夫、私にまかせて。女王ペルセポネの名において、門戸を開け! --- Persephone Home Meeting 01 --- Zagreus: 冥界に戻って、その後、どうですか?この環境に\n慣れるのは、最初はつらかったと言っていましたね。\nまた暗闇の中で暮らすことになって慣れないことも\n多いんじゃ… Persephone: 気遣ってくれて、ありがとう。今のところ、\n特に問題なさそうよ。みんな、よくしてくれるし、\n暗い世界での生活も、これはこれで悪くないわ。\nこの衣装も、少し動きにくいけれど、\nなかなか素敵だし。 Zagreus: それはよかった… 地上の住まいに戻りたいと\n思っているんじゃないかと、心配していました。\nここでの生活は、外の世界とはずいぶん\n違うでしょうから。 Persephone: そうね。ときどき、地上の家が恋しくなることも\nあるわ。でも… もう逃げるのはやめたの。もちろん、\nときには逃げ出すことが必要な場合だってある。\nでも、逃げたって問題は解決しない。\nあなたがそう教えてくれたのよ。 Zagreus: 俺が…?でも俺は、とにかく冥界から逃げ出したくて… ああ、そういうことか。 --- Persephone Home Meeting 02 --- Persephone: この館には、こなさなくてはいけない仕事が山ほど\nあるのね。昼も夜も、日々の雑務に追われてばかりよ。 Zagreus: 昼も夜も?\n母上には、冥界でも昼と夜の区別がつくんですか? Persephone: そう言われてみれば、たしかに… 今はどちらなのか、\nわからないわね。とにかく、仕事に忙殺されて\n家のことがおろそかになっていたら、ごめんなさいね。 --- Persephone Home Meeting 03 --- Zagreus: 冥界には、いたるところに石榴の木が生えていますが、あれは全部、母上が…? Persephone: この環境で育つ果物の木はあまりないけれど、\n石榴だけは別で… 石榴の実の粒は、\nあなたの父上が集めている宝珠に似ているから、\nそのせいもあるのかしら?あるいは単に、\nあまり水がなくても育つからかもしれないわね。 Zagreus: 生まれたときから石榴の木ばかり見てきたので、\n深く考えたこともありませんでした。\n地上には、いろいろな果物の木があるんですか? Persephone: そうね… でも、私は石榴の木がいちばん好きよ。 --- Persephone Home Meeting 04 --- Zagreus: この庭は、母上が地上で手入れをしていた\n庭に比べたら、見劣りしますね。 Persephone: そんなことはないわ。ここにはここの、よさがある。\n庭というのは、そういうものよ。私が冥界を去って、\nきっと荒れ放題だろうと思っていたのに… Zagreus: 俺は立ち入りを厳しく禁じられていましたが、父上が\n父上なりに、手入れをしていたんだと思います。 Persephone: あのひとにしては、上出来ね。でも、あなたの\n立ち入りを禁止したのは、大きな間違いだわ。\nこれからは、いっしょにお手入れしましょう。 --- Persephone Home Meeting 05 --- Zagreus: 母上と父上の寝室に飾った絵ですが、\nなかなかよい仕上がりですね。この館には\n芸術の才能豊かな亡霊がいるようで、何よりです。 Persephone: そうでしょう?あなたの父上には、せっかくだから\n大広間に飾るように提案してみたのだけれど、\n照れくさいみたい。でも、今の場所でも十分素敵ね。\nあの絵を毎日見ていれば、私たちはかけがえのない\n家族だってことを、忘れずにいられるもの。 --- Persephone Home Meeting 06 --- Persephone: この庭は、地上に育ついろいろな植物が\n豊富に生えているわけではないけれど、\nなかなか素敵な仕上がりになってきたわね。 --- Persephone Home Meeting 07 --- Persephone: この館も、以前と比べてずいぶん素敵になったわね。\nザグレウス、あなたのおかげね。 --- Persephone Run Cleared 01 --- Persephone: 私が暮らしていた住まいの様子は、どうだった?\n庭のラベンダーは、まだ元気に育っているかしら。 Zagreus: それが… 残念ながら、あの場所へは\nたどりつけませんでした。どうも、地上に\n母上がいないと、すぐに力尽きてしまうようで… Persephone: やっぱり… そうじゃないかと思っていたの。\n庭の苗木には魔法をかけて、お手入れをしなくても\n元気に育つようにしておいたから、心配ないわ。\nあなたはただ、冥界から脱出することだけに\n専念してちょうだい。これからも、がんばるのよ! --- Persephone About Hades 01 --- Persephone: ザグレウス… あなたは、父上を憎んでいる?あのひとの想いはどうあれ、あなたが大変な苦労をしたのは間違いない。あのひとは、自分のやり場のない怒りの矛先を、あなたひとりに受け止めさせていた… Zagreus: “憎む”… 俺には、そういう感情はわかりません。\nオリュンポスの神々が、親であるティタンを切り刻んだ\n話… どんな気持ちでやったのか、俺には理解できない。\nただ… 父上に腹を立ててはいます。この気持ちにいつか\n折り合いがつくのか、正直、わかりません。 Persephone: ハデスがあなたに「許しを乞うつもりはない」と言った\nのは、あなたの気持ちを察してのことでしょう。父上は\nいろいろと問題も多いけれど、あなたに憎むことを\n教えなかった点は、感謝しているわ。憎悪の感情は、\n憎まれる側よりも憎む側に害をなすものだから。 --- Persephone About Hades 02 --- Persephone: その後、父上との関係は、どう?これから\nお互いに歩み寄っていくべき点も多いでしょう。\n特に、ハデスのほうは。 Zagreus: まずまず、うまくやっていますよ。\n父上は相変わらずですが、少なくとも、互いに\n歩み寄るよう心掛けるようになりました。俺が任務で\n地上に出ると、以前と何も変わらないような態度で\n襲いかかってきますが。 Persephone: ハデスいわく、あなたが全力で任務に当たりやすい\nようにしているそうよ。今回の件は、あのひとに\nとっても大きな変化なの。だからといって、あのひとが\nあなたにしたことが許されるわけではないけれど。\n私たちが復縁したこと、あなたはどう思っている…? --- Persephone About Hades 03 --- Zagreus: その後、父上とはどうですか?うまくやれていますか?何か困っていることは…? Persephone: 大丈夫。私もオリュンポスの神々に名を連ねる者…\n複雑な関係には慣れっこよ。ハデスと私は、\n考え方も趣向も違うけれど、それでもひとつ、\n共通の認識があるの。 Zagreus: …差し支えなければ、教えてください。 Persephone: 私たちは、かけがえのない家族ということ。\nそして、何があろうと、愛し合っているということよ。 Zagreus: まさか… 俺の弟や妹を作ろうとしてたりは…\nしませんよね…? --- Persephone About Nyx 01 --- Persephone: ニュクスはいつも、落ち着いているわね。あなたが\n生まれる前と何も変わらないように見えるけれど…\n彼女もなにかと大変な思いをしたことでしょう。 Zagreus: ニュクスは、何があっても冷静に対処していました。\n動揺しているところを見たことがない。\n母上のことで俺が詰め寄ったときでさえ…\nでも、母上とこんなに親しいとは思いませんでした。 Persephone: ニュクスは、私が冥界に来て最初に出会った女神なの。あなたの父上はあまり口数が多くないから、館にもう1人女神が来たのが、うれしかったんじゃないかしら。 --- Persephone About Nyx 02 --- Persephone: ザグレウス、私は母親として、うまくやれている\nかしら?ニュクスから、あなたが幼かった頃のことを\n聞いたわ。食べものの好き嫌い、生まれ持った\n能力のこと、友だちのこと…ニュクスはなんでも\n知っているのね!私なんて、とてもかなわないわ。 Zagreus: そもそも、ニュクスと張り合うことなんてありません。\nこんなにすばらしい母親が2人もいるなんて、\n俺は幸せ者です。実の母に会えるかすら、\nわからなかったのに… Persephone: いちばん大変な時期にそばにいられなかったけれど、\nこうして戻ってこられて本当によかった。でも、\nもし私が無自覚に、あなたの気持ちを踏みにじる\nようなことをしたら、ちゃんと教えてちょうだいね。 --- Persephone About Charon 01 --- Zagreus: ひとつ、気になっていることがあるんですが…\n地上のすまいに、どうやってカロンを\n呼び出したんですか?母上は… 死者ではないのに… Persephone: その昔、彼が私を冥界から地上へ送り届けてくれたとき、「名刺」をくれたの。きっとニュクスの計らいね。使うことなんてないと思っていたけれど、念のために取っておいたのよ。 --- Persephone Backstory 01 --- Zagreus: ひとつ、聞いてもかまわないでしょうか…?デメテルは母上のことを、別の名前で呼んでいましたよね? Persephone: あの名前はね… たとえば、あなたが生まれたばかりの\n頃に、私があなたを「ザグちゃん」と呼んでいたと\nしましょう。いまだにそんなふうに呼ばれたら、\n嫌でしょう?私は、父につけてもらった名前のほうが\nずっと好きだった。 Zagreus: 母上の父に当たるひとは、人間だと聞きました。\n「ペルセポネ」は、その人がつけた名前なんですね。 Persephone: やさしくて、愉快な人だったわ。私はやんちゃな娘で、父にとっては、「何もかもをめちゃくちゃにしてしまう子」だったの。父は、私がまだとても幼い頃に死んで\nしまった。その後、母は二度と父の話をしなかった。 Zagreus: 前にデメテルが、少しだけ話してくれました。\nその人間との関係を悔いているというよりは、ただ、\n事の成り行きを悲しんでいるように聞こえました。 Persephone: 私も父のように、歳を取って弱ってしまうかと思って\nいた… でも、時は瞬く間に流れて、自分は母側の血を\n濃く受け継いでいると知ったの。人間たちの一生は、\nたしかに過酷よ。それでも、限られた時しか与えられて\nいないからこそ、精いっぱい生きるんだと思うわ。 --- Persephone About Eternal Winter 01 --- Zagreus: 母上、地上の雪は、もうどれぐらい降りつづいて\nいるんですか?いつ脱出しても、外の世界は厳しい\n寒さに包まれています。\nデメテルは… 祖母上は… なんというか、その… Persephone: 私も気になっていたわ。私のすまいの近くで\n降りつづいていた雪は、あの地域特有のものだと\n思っていたけれど… 母は私が姿を消したことを、\n思いのほか重く受け止めていたようね…\n私のせいで、大勢の人間たちを苦しめてしまった… Zagreus: 母上のせいじゃない。自分を責めないでください。\nそれに、俺たちでなんとかできるはずです。 --- Persephone About Nyx Chaos Reunion Quest 01 --- Persephone: ニュクスから聞いたわ。あなたのおかげで、\n大昔に疎遠になった親と再会できた、って。\nニュクスが私たちに頼みごとをするなんて、\nほとんどないけれど、私たちはみんな、\n彼女に恩があるものね。 Zagreus: はい。俺が今こうしていられるのも、ニュクスの\nおかげです。母上は、俺が生まれる前、\nニュクスからカオスのことを聞いていましたか? Persephone: いいえ。ニュクスは自分のことはほとんど話さないの。でも、彼女にだって感情や願いはある。私たちとは少し違った形かもしれないけれど… それでも、今回の件を、心からよろこんでいるはずよ。 --- Persephone About Myrmidon Reunion Quest 01 --- Persephone: アキレウスは、ハデスとやっかいな契約を\n結んでいたようね。でも、あなたが状況を\n改善してあげたおかげで、やっとエリュシオンを\n訪れることができた… お手柄ね! --- Persephone About Singers Reunion Quest 01 --- Persephone: あなたのおかげで、オルフェウスはエウリュディケと\n再会できたのね。よかった…!ハデスが彼に下した罰は\nちょっと厳しすぎたもの。たしかに、オルフェウスも\n無茶なお願いをしたけれど。冥界入りした人間を、\n生者として地上に戻してほしいだなんて… Zagreus: 死んだ人間を生き返らせるなんてこと、父上の裁量で\nできるんですか?冥界から魂を逃がしてやれば、\n生者として蘇れるものなんでしょうか。 Persephone: …そんな単純な話ではなさそうよね。それでも、\nオルフェウスの願いと歌声に、ハデスも私も\n心を動かされて… きっとハデスも、\nオルフェウスが気の毒になってしまったのね。 Zagreus: え…?じゃあ、オルフェウスがエウリュディケを\n地上へ連れ帰ろうとしたとき、母上も、この館に\nいたんですか? Persephone: ええ。ハデスは、私がふたりの歌を大好きだと\n知っていたの。今ではオルフェウスがこの館付きの\n楽士だなんて…! --- Persephone About Thanatos Relationship 01 --- Persephone: タナトスとは、うまくやっている?\nしっかりしていて、いい子よね。\nあなたたちが仲よくなって、私もうれしいわ。 --- Persephone About Dusa Relationship 01 --- Persephone: デューサがいてくれると、館の雰囲気が\n明るくなるわね。あなたたちふたりが\n言葉を交わしている様子は、とてもほほえましいわ。 --- Persephone About Dusa Firing 01 --- Persephone: ニュクスとデューサの件で、腹を立てているのね。先に断っておくけれど、この件について、判断はニュクスに一任しているの。わかってくれるわね…? --- Persephone About Dusa Firing 02 --- Persephone: デューサが戻ってきたのね。この件については、\nニュクスの判断に委ねていたけれど、彼女がデューサにもう一度機会を与えてくれて、私もうれしいわ。 --- Persephone About Olympian Reunion Quest 01 --- Persephone: …私たちには解決すべき問題が残っているわね。ゼウス\n以外の神々は、私が冥界にいることを知らない。アテナ\nは感づいているかもしれないけれど。彼らはニュクスが\nあなたの母親だと思っているし、あなたがまだ\nオリュンポスの頂を目指していると信じているわ。 Zagreus: 問題が山積みですね… 俺が冥界からの脱出を\n目指していると信じて協力してくれている彼らを、\nこのまま欺きつづけるのは、俺も本意ではありません。\nいったいどうすれば… Persephone: 彼らと和解して、本当のことを説明するしかないわ。\n彼らの機嫌を損ねないように、多少の“脚色”を\n加えながらね。あなたの父上は交渉ごとが得意では\nないけれど… ハデス、ザグレウス、あなたたちには、\n私の指示どおりにしてもらいます。いいわね? Zagreus: わかりました。母上の考えを教えてください。俺は何をすれば? Persephone: オリュンポスの神々全員を、家族団欒の宴に\n招待します。ザグレウスには、彼らに直接、\n招待状を届けてもらうわ。 Zagreus: 本気ですか…?母上は、長年行方知れずでした。\n宴の席でいきなり姿を見せて、\n彼らが納得するでしょうか?俺にはとても… Persephone: それで万事解決だなんて、もちろん思っていないわ。\n彼らに何をどう話すべきか、ハデスと私で、じっくり\n検討します。大丈夫よ、当日は、私が話をするから。 Zagreus: 何を、どう話すんです? Persephone: ハデスと私が出会って、恋に落ちて、駆け落ちして、\n子どもが生まれたこと… その子が大きくなって、\n冥界の外で暮らす家族に会いたいと強く願うように\nなったこと… その子の気難しい父親は、\nそれを快く思わなかったこと… Zagreus: たしかに… そうやってひとつひとつ挙げれば、\n嘘ではないですが… Persephone: …そして、情にあつくて真面目な息子が、父親と母親を説得した。ふたりの秘密の関係を公にして、\n長らく疎遠になっていた地上の家族との絆の修復に\n務めてほしい、と。 Zagreus: 母上がオリュンポスを去ったこと、\nデメテルは納得しないでしょう。 Persephone: そこは私がなんとかするわ。ときどき母のもとを\n訪れることになるかもしれないけれど、どのみち私は、また冥界へ戻ってくるしかないもの。知っていた?\n冥界に実った石榴を一粒口にするたびに、\n 1か月は冥界から出ることができなくなるのよ。 Zagreus: それは… 知りませんでした。 Persephone: 彼らも、知らないわ。 Zagreus: その「家族団欒の宴」は、いつ開くつもりですか? Persephone: 全員招待でき次第、すぐよ。\nさっそく招待状を届けてちょうだい。\nどうか私を信じて。私たちは、\nお互いを信じることを学ばなければいけないわ。 --- Persephone About Olympian Reunion Quest 02 --- Persephone: 招待状の配達は、順調かしら。オリュンポスの神々は、素直に従ってくれそう? Zagreus: 従うどころか、みんな興味津々です。\n招待状を暗号化するなんて、よく思いつきましたね!\nあれなら、みんなで協力しないと、\n全体の内容を把握できない。 Persephone: 今回の件は、家族で力を合わせることが\n鍵だと思ったの。私たちは大家族よ。\nこれを機に、もっと家族らしくなれたら、\n素敵じゃない?ザグレウスも、ご苦労さま。\n引き続き、がんばってちょうだい。 --- Persephone About Olympian Reunion Quest 03 --- Zagreus: 例の家族団欒の宴、遠戚の神も招待して\nかまいませんか?もし差し支えなければ、\n遠い祖先… カオスにも声をかけたいと思って… Persephone: ニュクスの親ね… あなたは、カオスとも交流があるの?あなたが招待すべきだと思うのなら、そうなさい。\n今回の宴の趣旨は、家族の絆を繋ぎなおすことだもの。 Zagreus: カオスが館に姿を現すことが可能かはわかりませんが、きっとよろこんでくれると思います。 --- Olympian Reunion Quest Complete --- Zagreus: 母上、父上!招待状を配り終えました!\nこれまでに接触していた、オリュンポスの神全員に\n届いています。次は、何をすれば…? Persephone: おつかれさま!\nほら、ハデスも、ザグレウスをねぎらってあげて! Hades: …ペルセポネ。この者が指示どおりに、抜かりなく事を遂行した保証など、どこにもない。 Persephone: 必要なのは保証じゃなくて、信頼。\nお互いを信じる心よ。あなたもやってみれば、\nそのすばらしさに気づくわ。そうとなったら\nさっそく、盛大な宴の準備に取りかかりましょう! Hades: この館に、あの者たちを全員招くとは…\nディオニュソスのみでも、この館を荒らすには十分…\nいや… 「信頼」、であったな。ここはひとつ、\nその「信頼」とやらを試す機会ととらえるか… Persephone: そう、その調子よ!さあ、忙しくなるわね。\n使用人たちを集めて、準備を始めてもらいましょう。\nそれぞれにふさわしい役割を、分担してもらうの。\nいいわね? Hades: うむ… Zagreus: そうしましょう。 Persephone: そうしましょう! Persephone: …思った以上に、うまくいったんじゃないかしら!\n片づけだって、心配したほど大変ではなかったし。 Zagreus: ゼウス叔父上がすぐに察して、話を合わせてくれたのが\n幸いでした。でも、嘘に嘘を重ねてしまった… 彼らに\n真相が知れたら、どうするんです?父上が母上のことで\n嘘をついていたと知って、俺は傷つきました。仮に隠し\n通せたとしても、あまり気分のいいものじゃない… Persephone: 家族というものについては、私も不慣れよ。でも、\n少なくとも私たちに関しては、お互いに話し合う機会を\n持つこと自体に意味があったと思うの。そこでどんな\n言葉を使うかは、それほど重要じゃない… 彼らも、\n心の底ではそれを理解しているんじゃないかしら。 Zagreus: …じゃあ、彼らは母上の言葉に嘘があることを\nわかっていながら、話に乗った、ということですか?\nたしかに、石榴のくだりは、少し無理があるとは\n思いましたが… Persephone: 私たち一族はみんな、平和を望んでいるの。戦の神の\nアレスだって、紛争は、自分たちとは無縁の場所で、\nと願っている。私が用意した話は、偽りというより、\n譲歩の印よ。起きてしまったことは水に流して、\n前へ進んでいきましょう、という呼びかけ。 Zagreus: 母上は、全部水に流せるんですか?\n父上は?デメテルは…? Persephone: 私は、愛しいわが子と再会できただけで幸せよ。\nハデスは、私との関係を公にできる日が来るなんて、\n思ってもいなかったでしょう。私の母は…\n私が生きていただけで、よろこんでくれているわ。 Zagreus: …ゼウス叔父上も、自分が危うい立場に追い込まれずに\n済んで、ほっとしているでしょうね。叔父上は、\nときどき考えなしに行動して、あとから無理やり\nつじつまを合わせるところがあるようですし… Persephone: それでも、私たちは家族。あなたも自分で言って\nいたでしょう?お互いから逃れることはできない、\nって。それでも、互いにどこかで気遣い合っている。\n不思議だけれど、素敵なことだと、私は思うわ。 Zagreus: そう… そのとおりですね。じゃあ、俺はそろそろ、\n地上を目指します。戻ったら、またお話しできますか? --- Persephone Leaves To Olympus 01 --- Zagreus: 母上の名案には、脱帽です。父上を説得して、\n館で祝宴を開かせてしまうなんて… Persephone: ふふふ… うまくいってよかったわ。ただ…\nあなたにひとつ、伝えておかなくてはならない\nことがあるの。私にとっても、すごくつらいこと\nだけれど、隠しごとはしないと約束したものね。 Zagreus: …デメテルのことですね。夜半まで話し込んでいる\nところを、見てしまいました。オリュンポスの故郷に\n戻ってほしいと言われているのでしょう?\n彼女にとって母上は、今でもかわいい娘で… Persephone: ええ… そんなところよ。あなたは本当に、勘の鋭い\n子ね。母は、混乱しているようだったわ。私を罰する\nべきか、抱擁すべきか、判断しかねているようで…\nきっと、どちらの気持ちもあるのでしょうね。母いわく\n私は故郷に戻って責務を果たすべきだと… Zagreus: じゃあ… 行ってしまうんですか…?せっかく帰ってきたばかりなのに…! Persephone: 大丈夫、そんなに悪い話じゃないのよ。冥界に\n災いをもたらさないために、ときどき地上に\n顔を出さないといけないだけ。すぐにまた、\nこの館に帰ってきます。ハデスともそう約束したし、\nあなたとも、今、約束するわ。 Zagreus: …出発は、いつですか? Persephone: もうじきよ。あなたが帰る頃には、\nもう発ったあとでしょうね。 Zagreus: 俺も… いっしょに行っては、だめですか? Persephone: あなたは地上で暮らせないでしょう?\nそれに、あなたは冥界で果たすべき務めがあります。\nでも、いつかその目でオリュンポスを見たいと\n本気で望むなら、そのうち何か、\n良い策が見つかるかもしれないわ。 Zagreus: …わかっていても、別れはつらいです。 --- Persephone Returns From Olympus 01 --- Zagreus: 戻ってたんですね!オリュンポスはどうでしたか?\nデメテルとは… 祖母上とは、うまく話がつきましたか?\n…すみません、デメテルが自分の祖母だという実感が、\nいまだになくて。 Persephone: 不思議ね… 母は昔から、こうと決めたら譲らない\n女神だと思っていたけれど、私に会えたのがよほど\nうれしかったのか、態度がやわらかくなったように\n感じたわ。「戻ったのは本当に自分の意志か」と\n気遣われて。だから、心配しないでと伝えたわ。 Zagreus: それはよかった… 祖母上は感情的なところも\nたしかにありますが、俺にはいつもやさしく手を\n差し伸べてくれます。母上が無事だとわかったの\nだから、地上で冬が終わらない状態も、\nなんとかならないものでしょうか? Persephone: そのことだけど、母は、地上の冬を終わらせてくれる\nそうよ。ただし母のことだから、毎年定められた期間\n限定でしょうね。それと、冥界に近い一帯は、今後も\n凍てついたままになるでしょう。「許しはしても、\n忘れはしない」。デメテルは、そういう女神だもの。 --- Duo - Persephone and Hades (1) --- Persephone: …ハデス、人間は強い生き物よ。あなたは彼らが、\nいっせいに冥界の門に押し寄せるとでも思っているの?\n第一、彼らにはオリュンポスの神々だって、\nついているわ。 Hades: それこそが懸念の種だ。人間が死したのち、\nわれわれには、この冥界で彼らを庇護する\n務めがある。それと同様の加護を、\nわが弟を始めとするオリュンポスの連中が、\n生前の人間たちに垂れているとは思えぬ。 Persephone: たしかに、私たちには人間たちを永久に護る務めが\nある。なのにオリュンポスの神々は、ほんの一時だけで\n済むわ。でも彼らだって、山頂からいつも人間を\n見守っているし、仮に少し目を離すことがあっても、\n人間は十分、自力で生きていく力を持っているのよ。 Hades: だが人間どもは、決して満足せぬ!与えても与えても、さらに寄こせと乞うばかりだ。 Persephone: それだけ、私たち神々を愛しているのよ。\n神々を称えて、絶えず神々の話題を口にする。\nあなたは、彼らが私たちのことなんて\n忘れてしまったほうがいいと思うの? Hades: …いや、そうは思わぬ。\nそもそも、彼らには、われわれが必要なのだ! --- Duo - Persephone and Hades (2) --- Hades: エリュシオンから入っていた苦情の件は?\n運動競技大会のために、芝生を隅々まで刈り込めと… Persephone: それはもう、対応済みよ。ただ、アスポデロスの\n洪水は、一筋縄ではいかなそうね。住民たちも、\n今の状態に慣れてしまっているようだけれど。 Hades: たしかに、最近は報告件数も減っている。\nサテュロスの獣害はどうなった?\nいまだに、手の着けられぬほどはびこっているが。 Persephone: 当面は、当該地域内に抑え込めて\nいるんじゃないかしら。それに、\nザグレウスも食い止めてくれているでしょう? --- Duo - Persephone and Hades (3) --- Hades: …いずれにせよ、あまりしつこいようなら、\n私に報告するように。直ちに手を打つ。 Persephone: ハデス、この館の亡霊たちに、これ以上厳しく\n当たることなんてないわ。私はかまいません。\nひとりでの暮らしが長かったせいかしら、今は\nこうして、いろいろな亡霊たちと接するのも楽しいの。 Hades: 本当に、今の生活に不満はないか?\n何か必要なものがあるのなら… Persephone: “必要なもの”?この館にも、私自身にも、\nこれ以上望むものなんて何もないわ。\nだからあなたも、そんなに心配しないで。\n私があなたに望むことといったら、息子をもう少し\n長い目で見てやってほしい、ただそれだけよ。 Hades: …そのような約束は、しかねる…\nそういう性分なのだ。冥王神としての沽券にも関わる。\n冥王たるもの、亡者どもに恐れられてこそ。\nその点については、冥界の女王であるおまえも同様だ。 Persephone: 仕事と、家庭と、親としての責任… うまくバランスを\n取るのは、難しいわよね。人間も、オリュンポスの神々さえも、うまくこなす方法なんて知らないと思うわ。\nだから私たちも、できるかぎり、努力しましょう。 --- Duo - Persephone and Hades (4) --- Hades: …いまだに、信じられぬときがある。\nわが女王がこうして、冥界に戻ってくるとは。\nこの闇の中に、おまえは光輝いている…\n海辺の住まいが、さぞ恋しいだろう。 Persephone: 海辺の暮らしは気に入っていたけれど、どんなに\n力を尽くしたって、何事にも“完璧”なんてありえない。そうでしょう?それでも… ここにいるとときどき、\nその“完璧”に手が届きそうな気がするの。 Hades: おまえが初めてこの地を訪れた時分と比べて、今回は\nずいぶんと早く冥界での暮らしになじんでいるようで、\nいささか驚いている。私も、みずから望んでこの地に\n根付いたわけではない。おのれの意志で、地上から\n冥界へ下るとは… Persephone: “心”って、ときどき、\n本当に不思議なことをするわよね。 --- Duo - Persephone and Nyx (1) --- Persephone: …だから、必要なときはいつでも頼ってちょうだい。\n冥界の女王として、力になりたいの。 Nyx: 女王陛下のお働きは、かねてよりご立派でした。\nどうぞ、ご無理のないよう、冥界での暮らしに心身を\n慣らしてくださいますよう。疑問などあれば、\nいつでもお尋ねを。 Persephone: ありがとう。\nこの館に戻ってこられて、本当によかったわ… --- Duo - Persephone and Nyx (2) --- Persephone: …あなたには、本当に感謝しているわ。\n息子を育ててくれたことはもちろん、\n他にも何から何まで… 冥界を去って、\n何よりも恋しかったのは、ケルベロスと、あなたよ。 Nyx: 私も、同様の感情を、時折覚えました。ですが、\n私に感謝の言葉を掛けてくださる必要はありません。\nあなたは、本来の居場所に無事帰還を果たした女王。\n私は、当然のことをしたまでです。 Persephone: あなたは、私の秘密を誰にも明かさず、母親と離れた\n息子を育てて、その息子と母親を引き合わせるために\n壮大な計画まで実行したのよ?おかげで私は冥界に\n戻って、酒場でみんなとネクタルまで酌み交わせた。\nちっとも“当然のこと”なんかじゃないわ。 --- Duo - Persephone and Cerberus (1) --- Persephone: ケルベロス!この館が今もこうして栄えているのは、\nおまえのおかげね。地上から持ってきたお土産、\n食べてくれたかしら? Storyteller: *地上土産を平らげた地獄の番犬は、\n女王に向けて、はっきりと首肯して見せた。* Persephone: きっと気に入ってくれると思ったの。\nあれがお肉じゃないなんて、気づかなかったでしょう?\nここでも材料を育てられないか、試してみるわね。 --- Duo - Persephone and Cerberus (2) --- Persephone: ケルベロス、あなたは本当にお利口ね。\n私がいないあいだも冥界の番をして、ザグレウスが\n私を訪ねてこられるように、協力もしてくれて…! Storyteller: *忠実な番犬ケルベロスは、ただ黙して、称賛を受けた。* --- Persephone Chat 01 --- Persephone: ザグレウス、ごめんなさい。今は急ぎの用事があるの。 --- Persephone Chat 02 --- Persephone: 私にできることがあれば、いつでも頼ってちょうだい。 --- Persephone Chat 03 --- Persephone: あなたの父上は、\nあれでもあなたを誇りに思っているのよ。 --- Persephone Chat 04 --- Persephone: さあ、胸を張って、行ってらっしゃい。 --- Persephone Chat 05 --- Persephone: 冥界の警備を万全にしなくてはね。 --- Persephone Chat 06 --- Persephone: ザグレウスと話すのは、本当に楽しいわ。 --- Persephone Chat 07 --- Persephone: このところ、館はなんとか回っているようね。 --- Persephone Chat 08 --- Persephone: 前回の任務は、滞りなく済んだかしら? --- Persephone Chat 09 --- Persephone: たまには体を休めるのよ? --- Persephone Chat 10 --- Persephone: あなたみたいな息子がいて、私は本当に幸せ者ね。 --- Persephone Chat 11 --- Persephone: 地上で暮らしていた住まいの様子が気になるわ。 --- Persephone Chat 12 --- Persephone: 今度地上へ出たら、\n私のお庭の様子を見てきてちょうだいね。 --- Persephone Chat 13 --- Persephone: 今のところ、ここのお庭の草花は元気そうね。 --- Persephone Chat 14 --- Persephone: 父上の言うこと、いちいち気にしちゃだめよ。 --- Persephone Chat 15 --- Persephone: ザグレウス、今日も元気そうね。 --- Persephone Chat 16 --- Persephone: いい?そのうち、父上の鼻を明かしてやるのよ? --- Persephone Chat 17 --- Persephone: 石榴の木は、相変わらず元気に育っているわ。\nやっぱり、強い木ね。 --- Persephone Chat 18 --- Persephone: 何か力になれることがあったら、\nいつでも言ってちょうだい。 --- Persephone Leaving Chat 01 --- Persephone: また少しのあいだ、お別れね。\nオリュンポスに戻らないと… \nでも、必ず戻ってくるわ。 --- Persephone Leaving Chat 02 --- Persephone: もうじきまた、オリュンポスに戻らないと…\nあなたと離れるのはつらいわ。 --- Persephone Leaving Chat 03 --- Persephone: オリュンポス山の母に会いにいくわ。あなたのことも、伝えておくわね。 --- Persephone Leaving Chat 04 --- Persephone: もうすぐ、またお別れね。\nでも、すぐに戻るから、待っていてちょうだいね。 --- Persephone Leaving Chat 05 --- Persephone: そろそろまた、オリュンポス山に戻らないと。\n私がいないあいだ、みんな仲よくするのよ? --- Persephone Leaving Chat 06 --- Persephone: そろそろオリュンポス山に戻るわ。\n帰ってくるまで、留守を頼むわね。 --- Persephone Leaving Chat 07 --- Persephone: また留守にするけれど、帰ってきたら、\nすぐにまた会えるわ。 --- Persephone Returned Chat 01 --- Persephone: オリュンポスでは、特に大きな問題は起きていないわ。それでも、やっぱりここへ戻ると安心するわね。 --- Persephone Returned Chat 02 --- Persephone: やっぱり私は、オリュンポスにはなじめそうにないわ。 --- Persephone Returned Chat 03 --- Persephone: ザグレウス、あなたの顔を見ると、ホッとするわ。 --- Persephone Returned Chat 04 --- Persephone: オリュンポスから冥界への長旅は、\n何度経験しても、くたびれるわね… --- Persephone Returned Chat 05 --- Persephone: 私が留守のあいだも、父上とは仲よくやっていた? --- Persephone Returned Chat 06 --- Persephone: オリュンポスの山頂は、ものすごく寒いのよ。 --- Persephone Returned Chat 07 --- Persephone: 雪に覆われた山頂よりも、\nここのほうがずっと落ち着くわ。 --- Duo - Chat and Nyx (1) --- Persephone: ニュクスとふたりで、\n“闇の計略”を練っていたところよ。 --- Duo - Chat and Nyx (2) --- Persephone: 親として子にどう向き合うべきか… ニュクスはいつも、ためになる助言をくれるの。 --- Duo - Chat and Nyx (3) --- Persephone: ニュクスから、あなたが小さかった頃の話を\n聞いていたところよ。 --- Duo - Chat and Nyx (4) --- Persephone: ニュクスにも、たまには自分の時間を楽しんで\nほしくて… でも、いくら言っても聞いてくれないの。 --- Duo - Chat and Hades (1) --- Persephone: ごめんなさい、今は父上と、大事な用事があるの。 --- Duo - Chat and Hades (2) --- Persephone: さあハデス、たまには息子に、\n優しい言葉をかけてあげて。 --- Duo - Chat and Hades (3) --- Persephone: 父上と、やり残した仕事を片づけているところよ。 --- Duo - Chat and Hades (4) --- Persephone: 仕事って、片づけても片づけてもきりがないわ! --- Duo - Chat and Hades (5) --- Persephone: 事務作業が多すぎて、人手が足りないわ… --- Duo - Chat and Hades (6) --- Persephone: 片づけないといけない事務作業が、\n山ほどたまっているの。 --- Duo - Chat and Hades (7) --- Persephone: ふたりとも、対決するときは、ほどほどにね。 --- Duo - Chat and Hades (8) --- Persephone: ザグレウス。ここ最近、\nずいぶんがんばっているそうね。 --- Persephone Gift 01 --- Zagreus: 母上… この館では、大切な相手にこっそりネクタルを\n贈る習慣があるんですが… 昔、母上がいた頃も、\nそうでしたか?ひょっとしたら、オリュンポスにも同じ\n習慣があるかもしれませんが… 受け取ってください。\n母上を見つけられて、本当によかった。 Persephone: ザグレウス、あなたは本当にやさしい子ね。\nあなたの父上は、ネクタルを公然と館に\n持ち込むことを許さなかったから、\nどんな味だったか、すっかり忘れてしまったわ。\n私も、あなたにあげたい物があるの。 --- Persephone Gift 02 --- Persephone: これを、私に…?地上からオリュンポス山に運ばれて、ついには冥界にまで流れ着いた1本ね…\nそんな長い道のりを旅してきたなんて、\nなんだか親しみを感じてしまうわ。 Zagreus: はるばる旅をして、いちばんふさわしい場所に\nたどりついたひと瓶です。\nどうぞ、受け取ってください。 --- Persephone Gift 03 --- Persephone: 上質のネクタルをいただくのも、ときには、\n悪くないものね。しかもあなたは、\n上質のネクタルを見分けるのが上手みたい! Zagreus: きっと、緑色の方の目のおかげです。違いの分かる目を授けてくれた、母上に乾杯! --- Persephone Gift 04 --- Persephone: まあ、ありがとう!冥界には、こうして大切な相手に\n贈り物をする習慣がある。オリュンポスの回りくどい\n社交辞令よりも、ずっと素直で、素敵だと思うわ。 Zagreus: 感謝の気持ちを示すには、ネクタルなどを贈るのが\nいちばんです。それ以外の方法で、\nきちんと気持ちが伝わるとは思えませんから。 --- Persephone Gift 05 --- Persephone: ありがとう… でも… 私には、あなたに\nお返しするものが何もないわ。私はあなたに、\n母親らしいことを何ひとつしてあげられていないのに。 Zagreus: 俺が好きで贈っているだけですから。\nそれに… 親子らしい関係を築くなら、\n今からだって遅くないでしょう? Persephone: そのとおりね。その言葉、ネクタルよりも、何よりも、うれしいわ… --- Persephone Gift 06 --- Persephone: 本当に立派に育って… ニュクスのおかげね。\n彼女は、こんなにも長い年月、あなたを育ててきた…\n私なんて、足下にも及ばないわ。 Zagreus: いっしょに暮らせるようになって間もないですが、\n母上にはもう、感謝しています。ニュクスや\nアキレウス師匠にはいろいろ教わったし、父上も\n父上なりに導いてくれた。でも、母上はかけがえの\nない存在だと、今はなおさら確信しています。 Persephone: ありがとう。あなたの言うとおりだといいけれど。\n少なくとも、私はこれまで、たくさんの植物を\n育ててきたわ。ひょっとしたらその経験が、\n少しは母親業にも生きているのかしら? --- Persephone Gift 07 --- Zagreus: オリュンポス由来のもので、母上がいまでも\n恋しく思うものは、あまりないかもしれませんが…\nアンブロシアなら、よろこんでもらえるかと。\nもしよければ、これを受け取ってください。 Persephone: …まあ!どうやって手に入れたの?懐かしいわ…\nアンブロシアを飲むと、いろいろなことを思い出す…\nそのどれもが、よい想い出ばかり。\nだからこそ、こんなにも珍重されるのね。\n本当に、もらってしまっていいの? Zagreus: もちろんです。いつか母上がアンブロシアを…\n父上とでもいっしょにゆっくり味わいながら、\n今日のことも思い出してもらえたら。\nそれが俺の、何よりの願いです。 Persephone: まあ、ザグレウスったら…\nあなたのような立派な息子と過ごす日々のことは、\nアンブロシアなんてなくても、楽しく思い出すわ。\n本当にありがとう。 --- Persephone Gift 08 --- Zagreus: “想い出の瓶詰め”を、また持ってきました。\n母上はオリュンポスを離れたかったんでしょうが、\n俺は母上があの山で過ごしたことを、うれしく\n思います。そこでの日々も、あなたをこんな素敵な\n女神にした要素のひとつでしょうから。 Persephone: あなたにもらったアンブロシアをいただいたら、\n自分でも驚くぐらい素敵な想い出がたくさん蘇ったわ。\nきっと私の心には、まだまだたくさんの想い出が\n眠っているんでしょうね。これは、あなたの父上と\nいっしょにいただいてもいいかしら? Zagreus: どうするのも、母上の自由ですよ。 Persephone: うふふ… なんだか、不満があるみたいな言い方。 Zagreus: いえ、そんな…!もちろんです。父上がその気なら、\nどうぞ、いっしょに飲んでください。\n父上によい想い出があるとしたら、全部母上との\nものでしょうから。 Persephone: 何を言っているの。ケルベロスだっているし、\nもちろん、あなただって。父上はいつも仕事で\n忙しいけれど、あなたとのよい想い出だって、\nきっとあるはずよ。私が言っても、説得力が\nないでしょうけど。 Zagreus: 母上が言うと、どんなことでも、心強く感じます。 --- Persephone Gift 09 --- Zagreus: あれから、いろいろ考えました。俺はやっぱり、\nこのアンブロシアを、母上と父上に味わってほしい。\nただ… 俺からの贈り物だということは、念のため、\n伏せておいてもらえますか? Persephone: 素敵な贈り物を、ありがとう。あなたと再会してから、私も気づいたの。私たちの親子関係は、お互いの\n信頼の上に成り立っているわ。誰にもらったか、\nどうして言ってはいけないの?私が隠しても、\n父上のことだから、きっと察すると思うわ。 Zagreus: 母上も、オリュンポスの神々に説明をするときは、\n機嫌を損ねないように、多少の脚色を加えると\n言いました。母上にこのアンブロシアを渡したのが\n俺だと知れたら、父上の機嫌を損ねるんじゃ…? Persephone: 大丈夫よ。万一そうなったとしても、\n私が1人で、ありがたくいただくもの。 Zagreus: ハハ… そうですね。母上がよろこんでくれれば、それで十分です。 Persephone: …私は、母親になるのが夢だった。でも、あなたを\n生んでから、すっかりあきらめていたの。だけどある朝\n突然、あなたが訪ねてきて… こんなふうに、今がある。\nいまだに信じられないわ。あなたは、かけがえのない\n大事な子。未熟な母親だけどこれからもがんばるわ。 Zagreus: 俺にとっても、あなたは、大切な母上です。